
ワキガ(腋臭)の原因
アポクリン腺の数と活発な活動が原因と言えます。
ワキガ(腋臭)とは、脇の下にあるアポクリン腺が活発に活動し、汗を多く発している状態が続いている人のことです。
アブクリン腺は、体の一部にしかない汗腺で、脇の下、へその回り、性器の回り、肛門の回りなどで、毛穴と汗腺が一緒になった大きな汗腺です。
アポクリン腺は成長と共に大きさが変化します。アポクリン腺から出る分泌物は、タンパク質、脂質、糖質、アンモニア、ピルピン酸、色素リボフスチン、鉄分などを含んだ粘り気のある汗です。
この汗は、栄養が多く、塩分を含んでいないので皮膚に常在菌が繁殖しやすく、その発酵臭が独特のワキガのにおいとなって表れるのです。
これは、体質にもよることが分かっています。
また、ワキガは人にうつるという事を言われる人がいますが、ワキガは個人の体質の問題であり、他人にうつるということはありえません。
ワキガ(腋臭)体質をチェックする方法
ワキガ体質を確認する方法もたくさんあります。
・耳アカが湿っている。
耳アカが乾燥した状態ではなく、ねばねばした耳アカの人をアメ耳と言います。
強いワキガ臭の人は、ほぼ100%ワキガを持っています。
・わき毛の量が多い女性の場合はわき毛が太い。
わき毛がの量が多ければ、毛根の量も多いので、アポクリン腺の数も多いのでワキガのニオイは強くなります。
・衣服や下着のわき部分が黄ばむ。
アポクリン腺から出る分泌物は黄色や茶色をしています。そこで白い下着を着ていると汗のシミで黄ばむことがあります。
・肉親にワキガ体質の人がいる又は両親の耳アカが湿っている。
これは遺伝の影響です。遺伝の影響は約30%と言われています。
・ワキの汗が多い。
アポクリン腺の数が多いと汗が多くなります。また、活動が活発であれば、汗の量も増えます。汗に粘り気がある場合も要注意です。
・肉食中心の食生活
動物性脂肪(肉、乳製品)はアポクリン腺や皮脂腺の働きを活発にします。
以上ことが当てはまる方は、ワキガ体質の可能性があります。正確に診断するためには、アポクリン腺を診てもらえばすぐわかるようです。
意外なことにワキガは、病気ではなく単にアポクリン腺が多く、そこから脂肪系の汗が出るため、においが強くなる症状なんですね。
また、動物性脂肪を多く摂取する民族は、ワキガ臭が強くなるようです。
ワキガ臭の対策について
ワキガ治療にあたっては、次の自分でできる次の5項目と、外科的治療がひじょうに重要になってきます。
1 アポクリン汗を出さないようにする。
2 エクリン汗を減少させる。
3 皮脂腺の皮脂を出さないようにする。
4 皮膚表面の細菌の繁殖を防ぐ。
5 わき毛を処理する。
最初の対策として、自分でできるケアについて見て行きましょう。
自分でできる対策は、地道にコツコツが基本です。
外科的対処は、思い切って診療機関に受診をして対策を考えることです。
自分でできるケア

お風呂での洗い方
自分でできるケアの基本は、お風呂やシャワーになります。
脇の下を洗う時は、天然素材のやわらかいタオルと固形石鹸で柔らかく洗います。
脇に一日の汚れと角質を、溜めないようにしましょう。
こちらの石鹸は、本来は女性用として開発された石鹸ですが、もちろん男性にも十分使えます。
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脇の下のケア
やはり脇の下を清潔に保つことが一番大事です。
雑菌の繁殖を防ぐためにも、においが発生する前に水で薄めた消毒用アルコールを含ませたガーゼかウエットティシュで拭くのがよいでしょう。
特に、銀イオン配合のウェットティッシュ、スプレーは殺菌効果が高く消臭効果もあります。
しかし、脇の下は体の中でも敏感が部位ですから、拭き過ぎてはいけません。
また、肌着やシャツなど、脇の下に接する衣類は汗をかいたら変えて、その日のうちに洗濯した方がいいでしょう。
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わき毛の手入れ
自分でできるケアで最も有効なものが、このわき毛の手入れです。
においの元になる雑菌は、わき毛をすみかにして臭いを広げています。
わき毛の有無で、強さが結構変わるようです。
すなわち、わき毛を剃って綺麗に処理することが、ワキガを減らすことに直結するのです。
特に男性は、わき毛の処理をしたことは無い方が多いと思われるので、経験者の話を聞くなど、慎重にわき毛処理をした方がいいと思います。
外科的対処による対策

ここでは、ワキガの根本的な外科的な治療の主なものの、項目のみを紹介します。
その詳しい内容については、各専門機関と相談して進めるのがベストです。
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非直視下手術法
これは医師が直接、手術する部位を見ることなく、機械に頼って行う手術です。
「機械的方法」とも呼ばれています。
皮下組織掻爬(そうは)法
スプーン状の刃物を切開ロに入れ、アポクリン腺をかき出す方法です。
現在は、ほとんど行われていないようです。
皮下組織削除法
掻爬法と同じくアポクリン腺をかき出す手法ですが、器具の形がひげそり刃を圧迫するローラーを組み合わせたような器具です。使う器具の取り扱いが難しく、熟練の医師が必要になります。
また、アポクリン腺が除去できたかどうかを判定するのにも熟練の技術が必要です。
皮下組織吸引法(超音波法)
お腹の脂肪吸引と同じ方法です。吸引器でアポクリン腺を取り除きます。
この方法はアポクリン腺が無くなったかどうかの判断が付きにくいという特徴があります。
直視下手術法
直視下手術法は、医師が直接部位を見ながら自分の手で行う切除法です。
切除法
わき毛の生えた部分を直接切除する方法です。
わき毛の生えた部分を含む皮下組織を全部切除します。切除後、皮膚を縫合するので、回復時に皮膚のつっぱりなどがあります。
現在は、ほとんど実施されていないようです。
剪除法(せんじょほう)
現在、最も多く行われている方法です。切除法と違い、皮膚はそのまま残し、皮下組織のみを除去する方法です。切開した皮膚を裏返し、クーパーというハサミ状の器具でアポクリン腺を取り除きます。
切開部分の自然な癒着を促すことができますが、一部の病院で、アポクリン腺がまばらに残存することが報告されています。
直視下剥離法
この方法はアポクリン腺をかき取るものではなく、皮膚と脂肪層のアポクリン腺をていねいにはがしていく方法です。術後のシワやつっぱりも少ないです。
ただし、欠点としては、手術にかかる時間が長くかかることと、切開ロがやや大きくなることから、術後の回復時間も長くなることです。
ワキガの悩みは、万葉の昔からあったことがわかっています。

万葉集巻第十六 平群朝臣から次のような歌があります。
~~わらわども草はな刈りそ八穂蓼(やほだて)を穂積の朝臣が腋草を刈れ~~
そもそも「ワキガ」とは、「腋草(わきくさ)」がなまったものらしく、脇の下の毛を草に例えて言った言葉です。
腋草は、ワキガにかけて使われ、また「狐臭」「胡臭」とも書かれていました。
胡は中国北方、あるいは西方の異民族の総称ですから、文明の及ばない人々の体臭の強いことを言うような表現でもあったようです。
この万葉集に収められた歌は、穂積朝臣の腋の下が臭いので、野の草を刈るより、いっそ彼の脇の下の毛を刈ってやれ、と子供たちをけしかけてやろう、という意味の歌だそうです。
1200年以上も前から、ワキガを認識していたことは驚きです。
また、当時の朝臣といえば、今でいう永田町の政治家や官僚といった身分の人達ですが、このような方でも「ワキガがくさい!くさい!」と言われてしまう情けない話が、後世に伝わってしまうとは、誰も思いつかなかったのではないでしょうか。
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